Ishtar

全長 3150mm
全幅 650mm
全高 600mm
トレッド(前) 600mm
ホイールベース 1900mm
大会記録 本大会-リタイヤ 練習走行-102.979 km/l



 大会初参加の我がチームが製作した2014年度のマシンがIshtar(イシュタル)である。
このマシンは、我がチームの目標である完走を目指して設計・製作された。またこのマシンのカウルとして、あの2013年度デザイン賞受賞マシンであるHenriettaのカウルが受け継がれた。この"継承"には"偶然"があったのである。
 そんなIshtarの製作にはかなりの時間と労力がかかり、なかでも21×21鉄角材やφ16鉄パイプを採用したIshtarのフレームの完成には大幅な時間を要した。実際にマシンを近くで見ると苦労の跡がうかがえる。フレームが完成間近となった9月上旬、Henriettaのデザインを行なった先輩からの提案によりHenriettaのカウルを装着する計画が突如浮上した。驚くことに、IshtarのフレームにHenriettaのカウルがぴったりとはまったのである。この"偶然"により我々はIshtarをHenriettaのカウルに合わせた仕様にする方針に転換したのであった。
 9月中旬、大会までにはなんとかマシンが完成した。Ishtarはエンジン搭載による試走ができるかという懸念が当初からあったが、急ピッチで製作を進め、試走にこぎつけた。
 そしてIshtarはHenriettaのカウルを身にまとい、もてぎに出陣した。土曜日の練習走行では燃料漏れのトラブルがあったもの、完走を果たす。しかし日曜日の決勝スタート前、バッテリー及び電装系に問題が発生、エンジンが始動しない問題が発生した。出走不可も覚悟したが、なんとかスタートを切ることができた。ところが、再びエンジンが始動することはなかった。このマシンは一周も走りきることなくリタイアに終わった。
 残念ながら完走という目標は達成できなかった。しかしながら我々がIshtarから様々なことを学んだのは間違いない。今年の経験をふまえ、来年はより様々な面で洗練されたマシンを製作したい。